日本においては、2010年代にナトリウムイオン電池(SIB)の研究開発が進展して、多くの論文や特許、解説本の出版も行ってきました。しかし、エネルギー密度が、LFP系リチウムイオン電池(LIB)よりも低いため、実用化まで進展することはありませんでした。しかし、4年前から中国政府が希少金属を用いない電池としてSIBに政策的な支援を開始して以来、実用化を目指した開発と工場建設が一挙に進み、電池サプライチェーンは300社以上に急拡大しています。
このSIB電池の構成は、正極は鉄系ナトリウム化合物、負極はハードカーボン、電解液はナトリウム塩とPC系溶媒、両極集電箔はアルミ箔なので、LIBに比べて40%程度の低コスト化が可能です。また、低温(ー40~ー20℃)での急速充放電特性に優れており、各種安全性試験でも発火しにくいこと、サイクル寿命に優れることなどから、鉛電池代替用として、また、大規模定置用として、寒冷地EV用や大型産業機器用として、電池利用分野を大きく拡大しつつあります。
STL JAPANでは、岡山津山市にある大型電池試作工場を、毎月1週間開放して、電池技術養成講座を開講することにしました。これまで電池分野で長い経験のあるOBの方々の協力を得て、1週間単位で、SIB電池製造技術の基礎が学べるプログラムを作成しました。
STL JAPAN株式会社
CTO 境 哲男

テーマ:第1回 ナトリウムイオン電池の製造技術ー基礎編(三元系正極とハードカーボン系)
日 時:5月18日~22日 4泊5日コース
定 員:6名
研修費:45万円 (昼食付・宿泊費別)
スケジュール:
1日目午後:
製造技術の講義
①負極スラリーの調整(粘度や固形分の調整など)
※交流会(無料)
2日目:
②負極塗工(目付の調整、塗工厚、乾燥温度など)
③正極スラリーの調整(粘度や固形分の調整など)
3日目:
④正極塗工(目付の調整、塗工厚、乾燥温度など)
⑤電極プレス(電極密度、空隙率の調整など)
4日目:
⑥電極スリット、裁断、検品
⑦電極積層、端子溶接、ラミセル組み立て、乾燥
5日目:
⑧電解液注入、セル封入
⑨セル加圧しての初期充電、ガス抜き、再封入、セル完成
※修了証授与
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